北海道の蝦夷梅雨の時期はいつ?梅雨入り・明けがない理由を調査!

北海道は梅雨が無い
なんて聞きますが、
本州のじめじめした長雨を
毎年経験していると
なんともうらやましい話ですよね。

ところが、実は北海道にも
梅雨があるのをご存知でしょうか?

本州とは原理も期間も全く別物。
今回は知ってる人は知っている
蝦夷梅雨についてまとめてみたいと思います。

5~6月に北海道旅行を予定している
なんて人は必見ですよ!!

2019年北海道の蝦夷梅雨の時期と、
北海道に梅雨入り、梅雨明けがない
理由を探っていきましょう!!

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北海道に梅雨がない理由

そもそも梅雨といっても、
学校の理科の授業で習うような
自然現象としての梅雨なのか、
私たちの生活に密着した
気象庁が発表する気象用語
としての梅雨なのかで、
意味合いが少し変わってきます。

まず、自然現象のとしての梅雨とは、
小笠原気団とオホーツク海気団が
6月ごろから日本の上空で
押し合いをすることで発生する
梅雨前線が、停滞することで起こります。

この梅雨前線は、沖縄九州地方を
皮切りに少しずつ日本の上空を
北上していくので、全国の
梅雨入り時期と梅雨明け時期が
少しずつずれていくんですね!!

そして、北海道に差し掛かるあたりで、
ほとんどは自然消滅してしまいます。

また、気象庁の気象用語としての梅雨は、
梅雨前線の影響で降る長雨を指し、
各地域の梅雨入りと梅雨明けの期間の
事を指します。

北海道に関しては、先ほど説明したように
梅雨前線がかからない年が
しばしばありますので、気象庁としても
梅雨入りや梅雨明けがあったりなかったりを、
年によって発表したりしなかったりするのは
困るということで、気象庁は北海道の
梅雨入り宣言をしないです!!


この二つの理由から、
北海道では梅雨がないとされていますが、
実際には、「蝦夷梅雨」といって
北海道でも梅雨のような雨模様の
日が長く続く現象があるのです。

どうして梅雨になるの?

そもそも梅雨とはなんでしょうか?
先ほど簡単に説明しましたが、
もう少し詳しく見てみましょう。

そもそも、雨が降るのには、
水と空気と気温などが関係しています。

日本の周りの空気には、
いろいろな性質を持った
空気のかたまりがいくつもあります。

このような空気のかたまりのことを、
気団(きだん)とよんでいます。

この気団のひとつに、小笠原気団
よばれるものがあります。

これは日本の南方にあって、温度が高く水分を
たくさんふくんだ気団です。

この小笠原気団は、6月ごろになると、
必ず南の方から日本の近くに、
押し寄せてくるのです。

一方、そのころまだ冷たい北の
オホーツク海の方には、
オホーツク海気団という
気団がいすわっています。

この気団は、冷たく、水分もたっぷりふくみ、
北日本のあたりをおおっているのです。

このオホーツク海気団と、
先ほどの小笠原気団のふたつが、
6月ころから、
日本の上でおし合いを始めます。

すると、ふたつの気団の間には、
東西に梅雨前線という
境ができて停滞します。

そして、おたがいが一歩も後に引かずに
ふんばっているために、冷たい空気と
あたたかい空気のおし合いがおこり、
これが、日本の上に、たくさんの雨を
ふらす原因となっているのです。

これが、梅雨なのです!!


蝦夷梅雨とは何?

6~7月の北海道は爽やかな
日が続いていると思いがちですが、
実際には北海道でも2週間くらい
雨や曇りの日が続き、少し晴れても
すぐに雨になるというような
天気が続きます。

北海道の特に南西部では、
このジメジメの季節を
「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」
と呼んでいます。

蝦夷というのは北海道の旧名、
蝦夷地より来ています。

蝦夷梅雨も本州の梅雨と同じように
雨陽気が続きますが、その原理は
全く違うのです。

蝦夷梅雨は本州のような梅雨前線が原因で
起こるのではなく、
オホーツク海高気圧から
冷たく湿った風が吹くことによって
起こります。

先ほど説明した理由も含め、
北海道の蝦夷梅雨は、気象庁に
「梅雨」として定義されていないのです。

蝦夷梅雨の時期はいつ?

蝦夷梅雨(えぞつゆ)の時期は、
本州の梅雨時期と似ていて、
5月末から6月にかけてです。
本州の梅雨よりは少し早いですね。

蝦夷梅雨の雨陽気は10日間~15日間
ほど続きますが、 梅雨前線の動きには
関係なく訪れる現象です。

その為、「東北が梅雨に入ったから
北海道もそろそろ蝦夷梅雨がくる!」
ということにはなりません。

蝦夷梅雨の期間は
オホーツク海高気圧の風が、
いつから吹き始めるのかが問題なのです。

しかも、本州以南の梅雨ように毎年
必ず訪れるものではなく、
年によって蝦夷梅雨のある時と
ない時があるようですので、
やはり本州の梅雨は全くの別物なんですね!!

エルニーニョ・ラニーニャ現象は北海道に関係ある?

エルニーニョ、ラニーニャ現象は
日本や世界の天候に
さまざまな影響
を及ぼします。

北海道では、エルニーニョ、ラニーニャ現象
発生時には以下のような傾向があります。
※データ期間は1979 年~2008 年の30 年間

○エルニーニョ現象発生時

平均気温は、冬と夏に低く、
春と秋には高い傾向。

降水量は、冬と春に少なく、
夏には多い傾向。

○ラニーニャ現象発生時

平均気温は、夏に高い傾向。

降水量は、春に多い傾向。

2019年はどうなる

エルニーニョ現象も、ラニーニャ現象も、
日本の梅雨に多くの雨をもたらす現象です。
2019年はどうなるの気になりますね。

気象庁の速報では、2019年は

○2019年3月の実況

  • エルニーニョ現象が続いているとみられる。

○2019年2月〜2019年8月の見通し

  • 今後エルニーニョ現象が継続する可能性が高い(70%)

エルニーニョ現象が継続される年は、
全国的に梅雨明けが遅れる傾向にあります。

これは、梅雨前線が北上が緩やかであること。

つまり、太平洋高気圧の
勢力の拡大が遅くなるためと考えられます。

そう考えると、
梅雨前線の影響を受けない可能性が高いので、
長雨の心配はなさそう?


6月の北海道は「リラ冷え」も

北海道の蝦夷梅雨というのは、
毎年というわけではありませんが、
北海道の太平洋側で、梅雨の時期に
雨が続く現象をいいます。

これは先ほどもご説明したとおり
オホーツク海高気圧の冷たく湿った
空気の影響で起こります。

本州の梅雨のイメージといえば、
蒸し暑くジメジメしたものですが、
蝦夷梅雨は本州の梅雨と比べると
かなり過ごしやすい気候です。

むしろ、日照不足によってようやく
暖かくなってきた季節が逆戻りしたような
寒さになる日もあるのです。

気温で言うと20度台から10度台へ
平気で下がり、いよいよ初夏突入か、
という季節に突然長袖を
羽織ることになるのです。

参考までに、2014年の5月の
気温は以下の通りです。

5/11 平均15.5 最高24.7 最低 8.0
5/12 平均18.2 最高27.6 最低12.7
5/13 平均15.0 最高20.0 最低11.0
5/14 平均16.7 最高23.7 最低11.9
5/15 平均14.6 最高19.4 最低10.9
5/16 平均10.3 最高13.6 最低 6.7
5/17 平均 7.0 最高 8.7 最低 5.6
5/18 平均 8.5 最高12.0 最低 7.4

5月下旬から6月上旬を中心として
見られる一時的な低温は、
北海道ではリラ(ライラック)の
花が咲く時期であることから、
「リラ冷え」と呼ばれています。

リラとはフランス語ですが、
日本語名はライラック。
札幌を代表する花ですね。

最後に

ということで今回は、
北海道の蝦夷梅雨に関して、その
発生理由と梅雨入り梅雨明けがない理由を
まとめてみました!!

最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。


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