神宮と八幡宮の違いは?「宮」「大社」「神社」の社号と天満宮・東照宮もわかりやすく
2026年10月19日に確認

「神宮」は神社につく称号(社号)で、「八幡宮」は八幡神をお祀りする神社のことです。神宮は皇室と特にゆかりの深い神社につく名前、八幡宮はお祀りしている神さま(八幡神)による名前なので、名前がつく基準がそもそも違います。
しかも、全国の八幡宮の総本宮は「宇佐神宮」。八幡宮のおおもとが「神宮」を名乗っているのです。この記事では、神宮と八幡宮の違いを中心に、「宮」「大社」「神社」の社号と、人物をお祀りする天満宮・東照宮についても、神社本庁や事典で確認してまとめました。
神宮と八幡宮の違いがひと目でわかる表
神宮 | 八幡宮 | |
|---|---|---|
どんな名前? | 神社につく社号(称号)のひとつ | 八幡神をお祀りする神社の名前 |
お祀りしている神さま | 神社ごとに違う(伊勢神宮は天照大御神、明治神宮は明治天皇など) | 八幡神(一般に応神天皇を主座に、比売神・神功皇后をあわせた三座) |
おおもとの神社 | 「神宮」だけなら伊勢神宮の正式名称 | 宇佐神宮(大分県宇佐市)が総本宮 |
例 | 伊勢神宮、明治神宮、平安神宮、鹿島神宮、香取神宮 | 石清水八幡宮、鶴岡八幡宮、富岡八幡宮 |
「神宮」とは:皇室と特にゆかりの深い神社の社号
神社本庁によると、「神宮」といえば伊勢神宮を示す正式名称です。ほかに「神宮」の社号がついている神社は、天皇や皇室の祖先をお祀りするなど、皇室と特にゆかりの深い神社に限られています。
- 天皇をお祀りする神社:平安神宮、明治神宮
- 皇室の祖先をお祀りする神社:霧島神宮、鹿児島神宮
- 特別なゆかりのある神社:石上(いそのかみ)神宮、鹿島神宮、香取神宮
伊勢神宮は、皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)を中心に、別宮や摂社などあわせて125の宮社の総称です(ブリタニカ国際大百科事典)。「〇〇神宮」を名乗る神社はほかにもありますが、日本大百科全書は、正式に「神宮」とされるのは伊勢だけで、ほかはすべて神社とされると説明しています。
「八幡宮」とは:八幡神をお祀りする神社
八幡宮は、八幡神(はちまんじん)をお祀りする神社の総称です(デジタル大辞泉)。八幡神は一般に応神天皇を主座とし、比売神(ひめがみ)、神功皇后(じんぐうこうごう)とあわせて三座でお祀りされます。
古くは皇室の祖神、源氏の氏神として信仰され、のちに武家の守護神となりました(デジタル大辞泉)。弓矢の神として、武人から篤く崇敬されてきた神さまでもあります(精選版日本国語大辞典)。
八幡宮の総本宮は宇佐神宮
全国の八幡宮の総本宮は、大分県宇佐市の宇佐神宮です。神亀2年(725年)に現在地に社殿が建てられたと伝わり(精選版日本国語大辞典)、奈良時代から伊勢神宮に次ぐ第二の宗廟として皇室の崇敬を集めてきました(デジタル大辞泉)。
八幡宮の数は数え方によって違い、精選版日本国語大辞典は2万4000余社、日本歴史地名大系は「4万余社あるという」と記しています。全国で広く祀られている神さまです(デジタル大辞泉)。
八幡神は応神天皇とされ、皇室と深いゆかりのある神さまです。総本宮の宇佐神宮が「神宮」を名乗っているのは、そうしたゆかりの表れと考えると覚えやすいでしょう(当サイトの見方です)。
「宮」「大社」「神社」も含めた社号の違い
「神宮」「宮」「大社」「神社」など、神社の名前の最後につく称号を「社号(しゃごう)」といいます。神社本庁の説明をもとにまとめると次のとおりです。
社号 | どんな神社につくか | 例 |
|---|---|---|
神宮 | 皇室と特にゆかりの深い神社。「神宮」だけなら伊勢神宮 | 伊勢神宮、明治神宮、宇佐神宮 |
宮 | 天皇や皇族をお祀りする神社、または由緒によって古くから「宮」と呼ばれてきた神社 | 鎌倉宮、八幡宮、天満宮、東照宮 |
大社 | もとは出雲大社を示す社号。今は広く崇敬を集める神社にも使われる | 出雲大社、伏見稲荷大社、諏訪大社 |
神社(社) | 一般の神社に広く使われる社号 | 各地の氏神さま |
社号が異なっても信仰に変わりはない、と神社本庁は説明しています。「神宮がいちばん偉い」のような順位と考えるより、それぞれの神社の由緒を表す名前と考えるとわかりやすいでしょう。
天満宮と東照宮:人物をお祀りする「宮」
「宮」は、天皇や皇族をお祀りする神社のほか、由緒によって古くから「宮」と呼ばれてきた神社にも使われます(神社本庁)。天満宮と東照宮は、歴史上の人物をお祀りする「宮」の代表です。
- 天満宮:菅原道真公をお祀りする神社。北野天満宮(天暦元年・947年創建)は全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社、太宰府天満宮は「全国天満宮の総本宮」とされています
- 東照宮:徳川家康公を「東照大権現」としてお祀りする神社。日光東照宮は元和3年(1617年)の創立で、はじめは「東照社」と呼ばれ、正保2年(1645年)に宮号を授けられて「東照宮」になりました
天満宮がお寺と間違えられやすい理由や、神社とお寺の参拝方法の違いは、こちらの記事で紹介しています:天満宮は神社?お寺?
神宮・八幡宮・神社でお参りの作法は違う?
神宮も八幡宮も天満宮も、すべて神社です。お参りの作法は「二拝二拍手一拝」が基本です(神社本庁)。
ただし、神社によっては独自の拝礼方法があり、その場合はその神社の作法に従います。たとえば出雲大社と宇佐神宮は四拍手でお参りすることで知られています(nippon.com)。
確認した情報
2026年10月19日に、次の公式サイトと事典で確認しました。